
ECサイト・オンライン販売事業を立ち上げる時
販売する商品、カートシステム、物流倉庫サービスを決める必要があります。
その中でも「物流倉庫サービス」を決めるのはなかなか難しいと思う方は少なくないのではないでしょうか?
今回は、倉庫物流サービスの選び方や、各サービスの特徴や費用を徹底解説いたします!
「物流倉庫サービスは何を選んだらいいの?」
「物流倉庫サービスの選び方が知りたい!」
「物流倉庫サービスを比較したい」
という方必見です!
物流倉庫サービスとは?

物流倉庫サービスは以下の受注処理~梱包・発送(出荷手続き)までの、ネットショップの物流に関する全てを代行してくれるサービスです。
ECサイトの受注処理
ECサイトで受注された情報を取り込み、出荷指示をする処理です。
商品を販売するECサイトが自社サイトやアマゾン、楽天など複数のサイトで展開している場合は、それらのサイトの一元管理を行える機能を持つシステムもあります。
受注処理の機能としては、以下の項目が挙げられます。
1、受注確認
2、在庫確認
3、受付けメール送信
4、入金確認
5、出荷指示作成
入庫・検品
荷主となるネットショップからの商品を受け取り倉庫に入庫します。
受け取り時にネットショップから提示されている入荷データなどと受け取った商品を突合し検品します。
バーコードで突合することも多くなっていますので検品用のバーコードを商品に貼り付けをどうするかも物流倉庫側とのすり合わせが必要となります。
また、検品の項目については商品の内容や個数の確認以外に外観、重量、付属品などもあります。
ピッキング
出荷指示に従い、倉庫から商品を取り出す作業を「ピッキング」と言います
大規模な倉庫になるとピッキングする商品を効率的に取り出せるように一筆書きになるような順序で指示が作られるシステムもあります。
流通加工
商品をユーザに届けることができるようにするために、荷主の依頼の元に加工する作業を「流通加工」と言います。
流通加工には、商品タグや値札を付けたりする作業があります。
化粧品や医薬部外品の流通加工するために化粧品製造免許を取得している業者も存在しています。
梱包・発送(出荷手続き)
ネットショップより出荷依頼された商品を所定の梱包材で梱包します。
指示により、ギフトラッピングのような特別な梱包をする場合もありますし、送り状やチラシなどの同梱も行います。
送付先、着荷日時などを確認して配送業者に引き渡します。
出荷完了後に追跡番号などを含んだ出荷データをECサイト側へ送信します。
物流倉庫サービスの選び方

料金
物流倉庫をアウトソーシングするにあたって、最初に気にするのは料金でしょう。
料金には
・固定費となる初期費用と月額費用
・変動費となる保管手数料、配送代行料など
がありますのでご自分のビジネスの状況でコスト計算をして見極める必要があります。
ネットショップの立上げや事業の特質上、少数の戸数の売り上げとなる場合は固定費は少ない方が有利でしょう。
サービス内容
ネットショップの商品の性質上必要な機能があります。
ギフト商品の場合はラッピングにバリエーションが必要です。
アパレル商品場合は流通加工ができる業者が必要な場合がありますし、化粧品や医薬部外品の流通加工するために化粧品製造免許を取得している業者が必要となる場合もあります。
配送
直ぐに届くのなら買いたいというユーザの心理に対応する必要のある商品の場合は即日配送が可能かが重要です。この即日配送を可能にするために日本の複数の拠点に倉庫を持ちユーザに近い倉庫から出荷させることができる業者もあります。
コストとのトレードオフになるサービス内容ですので十分に検討する必要があります。
越境ECサイトでは海外への発送が必要となります。海外発送も可能かは確認する必要があります。
システム連携
ご自分の利用しているECモールやショッピングカートと連携した物流システムを持っているかも工数削減とミス防止のため重要です。
CSVファイルをやり取りすることにより連携するサービスもありますが、ミスを防止する観点からは、人手を介することなくシステム連携できるサービスを選ぶべきです。
品質
ネットショップにとって、リアルにお客様と接するのは物流の現場となります。
従って、お客様の印象も物流の品質によって大きく左右されます。
誤配や雑な梱包による商品のダメージはお客様の信頼失墜となり、いくら商品が良くても評判は悪くなり売上に響きます。
品質を見極めるには実際に作業している倉庫の現場を見学するしかないかと思います。
- 作業の現場の5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)がしっかりとなされているか?
- 業務改善の姿勢
- ミス防止のための工夫
といった点をご自分の目で確認して納得できる業者と契約することが重要です。
物流倉庫サービス特徴・料金比較
会社名(サービス名) |

Fulfillment
By Amazon
|

sb
ロジティクス
|

openlogi
|

株式会社e-LogiT
|

株式会社
スクロール360
|
LogiMo Pro
ロジモプロ
|
EC倉庫.com
|
初期費用 |
0円 |
0円 |
0円 |
見積もり |
見積もり |
0円 |
120000円 |
固定費 |
4900円/月 |
0円 |
0円 |
見積もり |
見積もり |
0円 |
システム利用料 12000円~/月 事務管理手数料 10000円~/月 |
変動費 |
配送代行料 |
282円~ |
199円~ |
370円~ |
見積もり |
見積もり |
320円~ |
指定の宅配会社による |
在庫保管手数料(月額) |
4.370円~/1000㎤ |
6円~/1000㎤・月 |
ポスト便サイズ内 6円~ |
見積もり |
見積もり |
A4サイズ未満 9円~ |
4000円/坪 |
入庫料 |
配送代行料に含む |
38円/ピース |
18円/点 |
見積もり |
見積もり |
18円/個 |
10円~50円/ピース |
ピッキング料 |
配送代行料に含む |
入庫料に含む |
14円~/点 |
見積もり |
見積もり |
配送代行料に含む |
10円~100円/ピース |
オプション対応 |
検品 |
× |
- |
○ |
○ |
- |
○ |
○ |
流通加工 |
× |
- |
× |
○ |
○ |
× |
○ |
ギフトラッピング |
○ |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
同梱対応 |
× |
- |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
独自梱包材 |
× |
- |
○ |
○ |
○ |
× |
○ |
海外発送 |
○ |
- |
○ |
○ |
- |
× |
- |
返品対応 |
○ |
- |
○ |
○ |
- |
○ |
○ |
○:対応 ×:未対応 -:不明
Fulfillment By Amazon
アマゾンが全世界で展開している物流システムを利用して提供されるサービスです。上記の動画でわかりやすく説明されているので是非ご覧ください!
商品の保管、出荷、返品処理まで行ってくれます。
アマゾンの出品サービスに登録し、商品をアマゾンの指定通りに納品します。
アマゾンは納品された商品の在庫管理をして、商品が購入されると発送し代金の回収をしてくれます。
特長
- アマゾンの集客力
- 「FBAマルチチャネルサービス」による他のECモール経由での販売にも配送可能
- 納品すれば販売から回収まで行ってくれるため、初期投資が低い
▼公式サイトはこちら
https://services.amazon.co.jp/services/fulfillment-by-amazon.html
sbロジティクス

ソフトバンクグループ100%出資の物流会社です。
EC事業者にフォーカスしていて、EC事業のうち物流業務をアウトソーシングとして受託するサービスとなっています。
※法人向けのサービスで、個人・個人事業主は対象外です。
特長
- 固定費無しの従量課金
- 土日祝日出荷
- Yahoo!ショッピング・PayPayモールとの親和性
▼公式サイトはこちら
https://www.sblogistics.co.jp/
openlogi

「テクノロジーを使い、サイロ化された物流をネットワーク化しデータを起点にモノの流れを革新する」をビジョンに掲げているサービス。少量の出荷件数から大規模なネットショッピングまでサポートしています。
特長
- 固定費無しの従量課金
- 海外配送にも対応
- 全国の倉庫ネットワークによる拡張性と柔軟性を提供
▼公式サイトはこちら
https://service.openlogi.com/
株式会社e-LogiT

ネット通販専門企業で国内で最大規模の顧客数を誇る会社です。
お客様毎の個別対応を得意としていて物流システムのみの提供だけではなく、物流コンサルタント部門も持っています。
特長
- 東京、埼玉、大阪に計5つのセンターを有し、延べ床面積34,000坪のセンターを運営。
- 物流業務をワンストップで提供。「受注」「発送」「カスタマー代行」「撮影」「サイト構築」「薬事対応」まで。
- 自社開発のWMSによる作業の標準化
▼公式サイトはこちら
https://www.e-logit.com/
株式会社スクロール360

通販物流を52年以上手がけている会社です。
「おもてなし物流」をキーワードに荷主の事情に合わせた「カスタマイズ物流」を提供しています。
特長
- 流動的なスタッフ配置、最新設備、豊富な経験によるコスト削減
- 誤配率0.0016%以下の高品質
- 配送先のお客様ごとに対応するラッピングや印刷の対応
▼公式サイトはこちら
https://lp.scroll360.jp/logi/
LogiMopro

EC物流大手の株式会社 清長が提供するクラウド物流アウトソーシングサービスです。
立上げ直後や中小規模のEC企業に最適なサービスを目指しています。
特長
- 固定費無しなので、小~中規模な事業者向けのサービス
- シンプルなサービス料金体系
- 成長段階に応じて「プレミアム物流サービス」への移行可能
▼公式サイトはこちら
https://www.logimopro.jp/
EC倉庫.COM

株式会社フリーセルが運営しているサービスです。
「お客様のご要望に100%お応えする」をキーワードに、通販・ネットショップ向けに入庫から配送、さらに、撮影代行、カスタマーセンター、受注代行とトータルにネットショッピングをサポートしています。
特長
- 物量に応じた料金設定
- 通販・ネットショップ専用の物流システムで管理
- ベテランスタッフによる小回りの利く対応
▼公式サイトはこちら
http://ec-souko.com/
物流倉庫サービス・連携システム比較
最後に各物流倉庫サービスが連携しているサービスの比較をご紹介いたします。
すでに利用したいサービス・システムがある場合は、こちらを参考するのがおすすめです。
※1 公式サイト・資料に記載あるもの。×の「連携モール・カート」でも連携システム経由で連携可能なケースもあります。
※2 サポート企業としてサイトに記載あり。
※3 カスタマイズ開発で連携可能と思われる。
まとめ
今回は物流倉庫サービスの選び方と、各サービスの特徴や費用をご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか?
ECサイトにとって物流倉庫サービス選びは、顧客体験や社内フロー・費用に大きく関わる事柄です。
わずかな違いで大きな問題にぶち当たる可能性があります。
ご自身で決めるのが難しいと思った方は、
ECサイト構築支援・運用支援を行っている<ANVIE>にご相談ください!
まずは相談してみて、提案を聞き、適切なサービスを決めるのがおすすめです。
